波動シグナル研究所です。
「デイリーバイアスを決めてから下位足を見るとよいと聞いたのですが、何を見て決めればいいのかが分かりません」
「マルチタイムフレーム分析で上位足を見るのと、デイリーバイアスを決めるのは、同じことなのでしょうか」
デイリーバイアスは、ICTやSMCの解説で、1日の分析の出発点としてよく出てくる考え方です。
この記事では、どんなものを指すのか、決めるときに見る材料、マルチタイムフレーム分析との違い、そして外れたときに備えて先に決めておきたい条件を順番に整理します。
デイリーバイアスとは
結論から言います。
デイリーバイアスとは、日足などの上位足から、その日に価格が向かいやすいと考える方向と向かう先を、朝のうちに1つ決めておく考え方のことです。
バイアスは英語で「偏り・傾き」を意味する言葉で、その日の分析をどちらの向きに寄せて見るのかという前提を表しています。
登山にたとえると、歩き出す前に地図を広げて、今日はどの山頂を目指すのかを決めておくようなものです。
目的地が決まっていれば、途中の分かれ道でいちいち迷わずにすみ、その方向へ進む道だけを落ち着いて探せるようになります。
決めるときに見る3つの材料
よく使われる材料は、日足の高値と安値が切り上がっているか切り下がっているかという構造、前日の高値と安値のどちらがまだ抜かれずに残っているか、そして直近の値幅の中で高い側と安い側のどちらにいるか、の3つです。
まだ抜かれていない高値や安値は、その外側に注文がたまっていると考えられるため、向かう先の候補として扱われます。
3つの材料が同じ向きにそろった日だけ向きを1つ書き、そろわない日は「中立」と書いておくのが基本です。
毎日どちらかに決めなければいけないと考えると、材料が足りない日にも無理に向きを作ってしまうので、中立という答えも用意しておくことが大切です。
マルチタイムフレームとの違い
上位足から下位足へ順番に見るという点では、デイリーバイアスはマルチタイムフレーム分析とよく似ています。
マルチタイムフレーム分析が時間足を見る順番そのものの型であるのに対して、デイリーバイアスは、日足からその日の向きと向かう先を1行で書き出すところに重心があります。
そのうえで下位足では、書き出した向きに合う場面だけを探し、逆向きの場面は見送るというふうに使います。
朝に決めた前提があるので、日中に値動きが大きくなったときにも、その場の印象で向きを入れ替えずにすむのがこの考え方の役割です。
デイリーバイアスが前提にしている構造や流動性、高い側と安い側の物差しといった考え方の全体像は、スマートマネーコンセプトの全体像をまとめた教科書で整理しています。
外れたときの条件を先に決める
デイリーバイアスでいちばん気をつけたいのは、決めた向きが外れる日も当然あるということです。
ですから、上向きのバイアスなら「前日の安値を下回ったら中立に戻す」のように、白紙に戻す線を向かう先と一緒に、朝のうちに書いておきましょう。
白紙に戻す線を決めておけば、外れた日にも向きにこだわり続けることがなくなり、記録の上でも当てはまった日と外れた日をはっきり分けられます。
その両方を過去チャートや日々の記録で数えていくと、自分の決め方がどのくらいの割合で当てはまっているのかを、落ち着いて確かめられるようになります。
