波動シグナル研究所です。

「山が2つできたから売ったのに、そのまま上に伸びていきました」

「ネックラインを割るまで待つと、遅い気がしてしまいます」

「どこからがダブルトップなのか、正直わかりません」

チャートに2つの山、2つの谷が並ぶ形は、ダブルトップ、ダブルボトムと呼ばれています。
名前は簡単なのに迷うのは、この形に「どこで完成か」
という決まりがあることが、あまり説明されないからです。

ダブルトップ・ダブルボトムとは

この記事でわかること。1形の定義(2つの山・谷とネックライン)、2完成の条件(ネックラインを割るまでは未完成)、3値幅の目安(山の高さ分を測る・保証ではない)。
この記事の全体像。完成の条件まで整理します

結論から言います。

山や谷が2つ並んだだけではまだ未完成で、ネックラインを抜けて初めて完成した形になります。

ダブルトップは、上がってきた価格が同じくらいの高さで2回止められた形です。
アルファベットのMのように見えます。

ダブルボトムはその逆で、下がってきた価格が同じくらいの深さで2回支えられた形。

こちらはWの形です。

2つの山のあいだには、いったん下がった谷が1つはさまります。
この谷の安値に引く水平線がネックラインです。
ダブルボトムなら、2つの谷のあいだの高値に引きます。

ダブルトップとダブルボトムの模式図。左はMの形で、2つの山のあいだの谷の安値にネックライン。右はWの形で、2つの谷のあいだの高値にネックライン。
ネックラインは、あいだの谷・山に引く水平線です

同じ高さで2回止められたということは、そこから上で買いたい人が続かなかった、という痕跡です。
名前より、この中身のほうが大切です。

なお、ピンバーや包み足のような1〜2本の足型は、ローソク足パターンの記事が担当しています。
この記事が扱うのは、複数本の値動きが作る反転の形です。

ネックラインを割るまでは未完成

山が2つ見えた時点では、実はまだ何も決まっていません。
2つ目の山から下りてきた価格が、谷の安値
——ネックライン——を割り込んだとき、初めて完成と呼ばれます。

時系列の3コマ図。1山がひとつ(まだ何の形でもない)、2山がふたつ(まだ未完成で上に抜けることもある)、3ネックライン割れ(ここで初めて完成)。
完成が決まるのは、3コマ目だけです

運動会の綱引きを思い浮かべてください。
2回押し返したとしても、それだけでは勝負はついていません。
真ん中の印がラインを越えたとき、初めて旗が上がります。

山が2つできたのは「2回押し返された」ところまでです。
勝負が決まるのは、支えだったネックラインを実際に割ったときです。

「割るまで待つと遅い気がする」——その感覚は自然です。
ただ、割れる前の形は、ただの横ばいとも、3つ目の山に向かう途中とも区別がつきません。

2つの山に見えた形が、そのまま上に抜けていくことも普通にあります。
冒頭の「売ったのに伸びた」は、未完成の形に入った結果と読めます。

値幅の目安の測り方

完成したあと「どこまで動くのか」については、古くから使われてきた測り方があります。
山の頂点からネックラインまでの高さを測り、同じ長さを、割れた側へ伸ばすというものです。

値幅の目安の測り方。山の頂点からネックラインまでの高さを測り、同じ長さをネックラインから下へ伸ばした位置を仮の目安として置く図。保証ではなく目安の注記つき。
形の大きさに見合った距離を、仮に置くだけです

ダブルボトムなら、谷の深さ分を上へ伸ばします。
形の大きさに見合った距離を、仮の目安として置く考え方です。

⚠️ 注意この値幅はあくまで慣習的な目安で、そこまで動くことを保証するものではありません。届かないことも、大きく超えていくこともあります。

また、割れたあとに戻ってきて逆に走る「だまし」
をどう確かめるかは、ブレイクのだましの見分け方の記事が担当しています。
この記事の役割は、その手前——完成したかどうかの確認までです。

この形がテクニカル分析全体のどこに位置するかは、テクニカル分析の教科書で整理しています。

完成を待ってから考える

割れる前に入りたくなるのは、いちばん有利な値段で入りたいからです。
その気持ちに、悪いところは何もありません。

ただ、未完成の形は、途中で消えることがあります。
消える形に名前をつけて反応していたのが、冒頭の悔しさの正体です。

この記事の3点を束ねます。
形は2つの山・谷とネックラインで描けること。

ネックラインを割るまでは未完成であること。

値幅は高さ分を目安として測ること。

📋 まとめダブルトップはM、ダブルボトムはWの形で、あいだの谷・山に引く水平線がネックライン。山が2つ並んだだけではまだ未完成で、ネックラインを抜けて初めて完成した形になる。値幅は山の高さ分を割れた側へ測るのが慣習的な目安で、保証ではない。完成を確かめてから、次を考える。