波動シグナル研究所です。

「上位足と下位足が逆方向のとき、どっちを信じればいいの?」

「日足が大事とは聞くけど、どの時間足をどう組み合わせればいいのか分からない」

「時間足を切り替えているうちに、自分が何を見ていたのか分からなくなる……」

複数の時間足を役割分担させて相場を見る方法は、マルチタイムフレーム分析(MTF分析)と呼ばれています。
むずかしそうな名前ですが、やることは「見る順番を決めておく」だけです。

マルチタイムフレーム分析とは

この記事でわかること。1マルチタイムフレーム分析とは(上位足=方向・下位足=タイミングの役割分担)、2よく使われる時間足の組み合わせ、3上位足から下位足へ見る順番を固定する3ステップ。
この記事の全体像。見る順番を固定するところまでわかります

結論から言います。

マルチタイムフレーム分析とは、上位足で「方向」を決め、下位足で「タイミング」を計る、時間足の役割分担のことです。

車のナビにたとえるなら、上位足は広域地図、下位足は交差点の拡大図です。
広域地図でどの街へ向かうかを決めて、拡大図でどこを曲がるかを決める。

逆はありえませんよね。
目の前の交差点だけを見て走り出すと、曲がり方は完璧なのに、向かう街ごと間違えてしまいます。

分析がうまくいかないのは、センスの問題ではありません。

見る順番が毎回ちがうと、毎回ちがう景色に振り回される——仕組み上そうなるのが自然なのです。

上位足と下位足の役割分担

上位足(日足や4時間足など大きい足)の仕事は、進んでいい方向を教えること
下位足(15分足や5分足など小さい足)の仕事は、入るタイミングを教えることです。

上位足と下位足の役割分担の図。上位足(日足・4時間足)は進んでいい方向を決める担当、下位足(5分足・15分足)は入るタイミングを計る担当で、見る順番は必ず上位足から下位足へ。
役割がちがうから、どちらか一方では足りない

役割がちがうのだから、片方だけでは足りません。
上位足だけでは入り口が荒くなり、下位足だけでは向かう先を間違えやすくなります。

たとえば5分足だけを見て「強い上昇だ」と感じても、日足では下げの途中かもしれません。
これは下位足がウソをついているのではなく、タイミング担当の足に、方向まで聞いてしまっているのが原因です。

ふたつの足が逆方向を向く日もあります。
そういう日は上位足を軸にするか、見送る——というのが広く使われている考え方です。

よく使われる時間足の組み合わせ

組み合わせに決まりはありませんが、よく紹介されるのは大・中・小の3段構成です。
たとえばデイトレードなら「日足・1時間足・5分足」、数日持つスイングなら「週足・日足・4時間足」が、よく使われる例として知られています。

よく使われる時間足の組み合わせ例。デイトレードは日足・1時間足・5分足、スイングは週足・日足・4時間足という、方向・つなぎ・タイミングの3段構成。
3つの足で「方向・つなぎ・タイミング」を分担する

大きい足が方向、まんなかの足がつなぎ、小さい足がタイミング。
隣どうしが近すぎると景色がほぼ同じになり、離れすぎると流れのつながりが見えなくなります。

まずはどれかひとつに決めて、しばらく固定してみてください。
毎回ちがう足を見ていると、うまくいってもいかなくても、あとで検証のしようがなくなるからです。

どの組み合わせが合うかは、手法全体との相性で決まります。
手法の全体像は、FXの手法の選び方と全体像で整理しています。

MTF分析の3ステップ

やることを3つに固定します。
順番は必ず、大きい足から小さい足へ——一方通行です。

ステップ1:上位足で方向を決める

いちばん大きい足で、トレンドかレンジ(方向のない横ばい)かを確かめます。
高値と安値が切り上がっているか、切り下がっているかを見るだけで十分です。

ここで決めた方向は、下位足を見たあとに変えません。
先に下位足を見ると「入りたい気持ち」
が生まれて、あとから上位足に都合のいい根拠を探しにいってしまうからです。

ステップ2:中位足で位置を見る

まんなかの足で、いまの価格が節目(過去に何度も止められた価格帯)のどのあたりにいるかを見ます。
方向が合っていても、節目の直前なら急がない。
ここが「つなぎ」の仕事です。

方向が合っていて、位置も悪くない。
そこまで確かめてから、ようやく下位足の出番です。

ステップ3:下位足でサインを待つ

最後に、いちばん小さい足で入るきっかけを待ちます。
採用するのは、上位足の方向と同じ向きのサインだけ
逆向きのサインは、見送りの合図と考えます。

「今日は入らない」と決められた日も、マルチタイムフレーム分析が仕事をした日です。

MTF分析の3ステップ。1上位足で方向を決める、2中位足で節目までの位置を確かめる、3下位足で上位足と同じ向きのタイミングを待つ。
順番は一方通行——上位足から下位足へ

お気づきでしょうか。
この3ステップは、環境認識の「方向・位置・シナリオ」とほぼ同じ形です。
マルチタイムフレーム分析は、環境認識という器のなかで働く「見る順番の技術」なのです。

見る順番さえ固定できれば、毎日の分析は同じ道順の散歩に変わります。
迷いが減るのは、意思が強いからではなく、迷う余地を先に消してあるからです。

📋 まとめマルチタイムフレーム分析は、上位足=方向・下位足=タイミングの役割分担。組み合わせは大・中・小の3段でひとつに固定し、順番は上位足から下位足への一方通行——下位足では、上位足と同じ向きのサインだけを採用する。