波動シグナル研究所です。
「SMCの解説にミティゲーションブロックという言葉が出てきましたが、オーダーブロックと何が違うのかが分かりません」
「ブレイカーブロックとミティゲーションブロック、どちらも“戻ってくる”話に聞こえて、頭の中でごちゃ混ぜになっています」
「大口が含み損を解消しに戻る、という説明は読んだのですが、それがチャートのどこを指すのかイメージできません」
ミティゲーションブロックは、SMC(スマートマネーコンセプト)のオーダーブロック系の考え方のひとつです。
この記事では、名前の由来である「mitigate=解消する」を軸に、なぜ価格がそこへ戻るのか、そしてよく混同されるブレイカーブロックとの線引きを、図でやさしく整理していきます。
ミティゲーションブロックとは
結論から言います。
ミティゲーションブロックとは、大口が急な値動きで持たされた含み損(またはさばききれなかった注文)を、価格が戻ってきた場面で解消=mitigateするために働く価格帯のことです。
イメージは、急いで家を出たあとの「忘れ物」です。慌てて駅へ向かったものの、途中で定期を忘れたと気づいて一度だけ家に戻る。取ったらまた同じ駅へ向かいます。戻ったのは進む道を変えるためではなく、やり残しを片づけるため——ミティゲーションブロックで起きているのも、これと同じ「後片づけの戻り」です。
急いで動いた跡には「やり残し」が残る
大口はまとまった数量を一度にさばけないことがあります。価格が一気に動く急伸・急落の場面では、途中で持った建玉が一時的に含み損を抱えたり、出したかった注文の一部がさばけないまま置き去りになったりします。
その後、価格が急な動きの起点あたりまで一度戻ってくると、そこで含み損の解消やさばき残した注文の処理が進みます。処理が済むと相場はもとの勢いの方向へ改めて動き出す——この一連が起きやすい価格帯が、ミティゲーションブロックです。
ブレイカーとの違いは「破られたかどうか」
ここが最大の混同ポイントです。ブレイカーブロックは、いったん機能したオーダーブロックが価格に「破られて」しまい、それまで支えていた側が今度は反対に抑える側へと、役割が反転するケースを指します。向きが入れ替わるのが特徴です。
一方でミティゲーションブロックは、そのブロックが破られず、価格は同じ方向へ進み続けます。戻りはあくまで含み損や注文の「後片づけ」であって、役割は反転しません。破られて逆に働くのがブレイカー、破られず同方向のまま後片づけに使われるのがミティゲーション——この一線で見分けます。
チャートで見つける3つの手順
見つける手順は3つに整理できます。①急な値動き(ディスプレイスメント)の起点を探す。②その起点付近まで価格が一度戻ってきているか。③戻ったあと、同じ方向へ再び動き出しているか。
この3つがそろって初めて、後から「ここがそう働いた帯だ」と読めます。逆に言えば、①②③のどれかが欠けているものは、ミティゲーションブロックとしては数えません。あくまで過去に残った痕跡を確かめる作業です。
オーダーブロックやブレイカーを含むSMC全体の地図の中で、この概念がどこに位置するのかは、スマートマネーコンセプトの全体像をまとめた教科書で整理しています。
