波動シグナル研究所です。
「皆さんは何分足で見てますか?」
「4時間足、日足、週足と時間が長いものを見たほうが全体の流れが分かると読みました。けど実際は、どれを見ればいいのか分かりません」
「5分足と1時間足を並べると、方向が逆に見える」
ローソク足1本が受け持つ時間の長さは、時間足と呼ばれています。正解の足を探して迷うのは、自然なことです。
時間足とはローソク足1本の長さ
結論から言います。
時間足とは、ローソク足1本が受け持つ時間の長さのこと。チャートの「縮尺」を切り替えているだけです。
地図を思い出してください。日本全図では1本の直線に見える道が、市街地図では曲がり角まで見えます。
日本全図で直線に見えるのは、その道が本当にまっすぐだからではありません。縮尺が、細かい曲がりを描き切れないからです。
縮尺が変わっただけで、道そのものは変わっていません。曲がり角は日本全図にも存在していて、ただ描かれていないだけです。
時間足も同じです。足を切り替えても、そこにある相場は1つのまま。だから「どの足が正しいのか」という問いは、そもそも成立しません。
チャートの見た目が変わったとき、変わったのは相場ではなく縮尺です。ここを取り違えると、足を切り替えるたびに別の相場を見ている気分になります。
なお、ここで扱うのは1本の中身(四本値)ではなく、1本の長さの話です。
同じ相場が違って見える理由
1日は24時間、分にすると1440分です。5分足なら1440÷5で288本、1時間足なら1440÷60で24本になります。
その同じ1日が、日足では原則1本にまとまります。288本と24本と1本——記録されているのは、まったく同じ1日ぶんの値動きです。
288本ぶんの上下を1本に押し込めば、細かい往復は見えなくなります。見え方が変わっただけで、値動きは1つです。
1本が受け持つ時間が長くなるほど、途中の行き来は形として残りません。残るのは、その時間ぜんたいの結果だけです。
逆に1本の時間を短くすると、その行き来が1本ずつ形になって並びます。押し込まれていたものが、開かれて見えている状態です。
「5分足、15分足、1時間足、4時間足を見ると、足ごとに方向が違って見える」——こう感じるのは、仕組み上そうなるのが自然です。
細かく開けば途中の戻りが目立ち、大きくまとめれば結果だけが残る。逆に見えるのは、読み方が雑だからではありません。
時間足の種類と1本の時間
一般的に用意されているのは、1分足・5分足・15分足・30分足・1時間足・4時間足・日足・週足・月足です。
名前がそのまま、1本の受け持つ時間を表しています。1分足なら1本が1分、4時間足なら1本が4時間です。
日足は、原則1営業日で1本。週足は1週間、月足は1か月ぶんが1本になります。
「時間足」という言葉は、分単位の足も含めた呼び方として使われます。1分足や5分足も、時間足の一種です。
表示できる種類は取引環境によって異なります。同じ「時間足」という言葉でも、選べる並びは環境ごとに違うと考えてください。
並びを丸暗記する必要はありません。名前を読めば1本の時間が分かる、という関係だけ押さえておけば十分です。
時間足を含む基礎用語の全体像は、FXの基礎知識まとめで整理しています。
何分足を見ればいいのか
「結局どれを見ればいいのか」という質問は、とても多いものです。答えを1つに絞ってほしい気持ちも、よく分かります。
地図の縮尺にも、正しい縮尺というものはありません。県をまたぐ移動なら日本全図が要り、目的地の玄関を探すなら市街地図が要ります。
どちらが正しい地図か、という問いは立ちません。立つのは、いま何を確認したいのかという問いだけです。
1本の中に何が隠れているかを確認したいのか、大きな流れの形を確認したいのか。決まるのは正しさではなく、確認したいことの方です。
だから「何分足を見ればいいのか」は、「いま何を確認したいのか」に置き換えると考えやすくなります。置き換えた先の答えは、場面によって変わります。
複数の足を組み合わせて見る順番の話は、マルチタイムフレーム分析として別に扱っています。
