波動シグナル研究所です。
「コツコツ積み上げた利益が、たった1回の負けで消えました……」
「『もう少し待てば戻るかも』と思っているうちに、損がどんどん大きくなってしまう」
「何年やっても、コツコツドカンが治りません」
小さな利益を積み重ねては、1回の大きな損失で吐き出してしまう負け方は、コツコツドカンと呼ばれています。長く続けている人でも悩む、いちばん有名なつまずきです。意志の強さで直すものではありません。
コツコツドカンとは何か
結論から言います。
コツコツドカンの対策は、1回の負けの上限を「入る前に」金額で決めて固定することです。
コツコツドカンとは、勝つときの利益は小さいのに、負けるときの損失が大きい状態のこと。回数ではたくさん勝っているのに、金額の合計では負けてしまいます。
「こんなに勝っているのに、なぜか資金が増えない」。そう感じるとき、口座の中ではこの形が起きています。
買い物にたとえるなら、財布に決めた金額だけ入れて出かけるイメージです。手持ちに上限があれば、どれだけ迷っても、1回の買い物で家計全体は崩れません。
コツコツドカンの対策もこれと同じです。勝ち方を変える必要はなく、変えるのは「負けたときに出ていく金額の上限」だけです。
コツコツドカンが起きる仕組み
人の心には、利益は早く確定したくなり、損失は「戻るかも」と待ちたくなる傾きがあります。この傾きは、プロスペクト理論という名前で研究されているほど、誰にでも共通のものです。
だから、勝ちは小さいうちに確定され、負けは先延ばしのぶんだけ大きく育ちます。あなたの性格の問題ではなく、仕組み上そうなるのが自然なのです。
しかも、損切りを置かずに入ると、負けの大きさを決めるものがどこにもありません。勝ちには「利益確定」という天井があるのに、負けには床がない状態です。
ここで簡単な算数です。1回の勝ちが+1万円で9回勝ち、最後の1回で−12万円を出すと、勝率は90%なのに合計は−3万円。勝率がどれだけ高くても、負け1回の大きさに上限がなければ、合計はマイナスになり得ます。
つまりコツコツドカンの正体は、「小さい勝ち」と「上限のない負け」の組み合わせ。直すべきは勝率ではなく、負けの大きさのほうです。
コツコツドカンの対策はひとつ
対策は1つに絞ります。1回の負けの上限を、入る前に金額で決める。あとは、そこから逆算するだけの流れ作業です。
手順1:上限額を決める
口座資金から、「1回に失っていい金額」を先に決めます。検証の場では、資金の1〜2%程度を上限にする考え方が広く知られています。たとえば資金10万円で2%なら、上限は2,000円です。
大事なのは、割合そのものより「入る前に金額まで落としておく」こと。金額になっていれば、その場で迷う余地がありません。
手順2:損切りとロットを逆算する
次に損切りライン(ここまで来たら降りると決める価格)を置き、「上限額÷損切りまでの値幅」でロットを決めます。ロットが先ではなく、上限が先。この順番がすべてです。
値幅が広い場面ではロットが小さく、狭い場面では大きくなります。どんな場面でも、負けたときに出ていく金額だけは同じに保たれる仕組みです。
手順3:入ったら動かさない
入ったあとに損切りを遠くへずらすと、上限は上限でなくなります。迷えない形にするため、損切りは逆指値の注文として先に置いてしまうのが確実です。
先に置いてしまえば、その1回の負けは「起きても計画どおり」の出来事に変わります。
上限のもとになる資金の考え方や口座全体の守り方は、FXの資金管理 完全ガイドで体系的に整理しています。
コツコツドカンが想定内に変わる
上限を固定すると、ドカンは「想定外の大負け」から「想定内の1回の負け」に変わります。
さきほどの算数をもう一度。勝ち+1万円×9回のまま、負けの上限を1万円に固定できていれば、10回目に負けても合計は+8万円。負けても、積み上げが手元に残る形です。
もちろん、勝率や利益の大きさは毎回変わります。それでも、「1回の負けで全部を失わない」形だけは、上限を決めたその日から作れます。
対策のゴールは、負けをなくすことではなく、負けの大きさをそろえることです。
負けの大きさがそろえば、コツコツはコツコツのまま積み上がります。次の1回から、入る前に上限を決めてみてください。
