波動シグナル研究所です。
「FVGの見つけ方が全然わかりません。
3本のローソク足で判定すると聞いたけれど、どこを見ればいいのか……」
「チャートにFVGを自動で表示できると聞いて調べているけれど、そもそもFVGが何を指すのかピンと来ていない」
「FVGが完全に埋まらない……なぜ中途半端なところで反発するの?」
急な値動きのあとにチャートへ残る「取引の薄い価格帯」
は、FVG(フェアバリューギャップ)と呼ばれています。
正体さえつかめば、見つけるのはむずかしくありません。
FVGとは価格の空白
結論から言います。
FVGとは、価格が速く動きすぎて、取引されないまま通過した「価格の空白(不均衡)」のことです。
相場の取引は、買いたい人と売りたい人が出会って初めて成立します。
ところが価格が一気に走ると、だれも出会えないまま通り過ぎる価格帯が生まれます。
これが空白の正体です。
急行列車にたとえるなら、勢いがつきすぎて通過してしまった駅です。
その駅(価格帯)には、乗るはずだった人(注文)が置き去りになっています。
だからあとで各駅停車が、その駅を拾いに戻ってくる
——FVGの話は、すべてこの一点から説明できます。
なおFVGは、スマートマネーコンセプト(ICT=Michael Huddleston氏の提唱)で使われる用語です。
FVGの見つけ方は3本足
見つけ方は機械的です。
連続する3本のローソク足のうち、見るのは1本目と3本目だけ。
センスは要りません。
強気のFVG
真ん中に大陽線を挟んで、1本目の高値と3本目の安値のあいだに重なりがないとき、その隙間が強気のFVGです。
弱気のFVG
向きを逆にするだけです。
真ん中に大陰線を挟んで、1本目の安値と3本目の高値のあいだに隙間が残っていれば、それが弱気のFVGです。
真ん中の大きな1本が、さきほどの「速すぎた区間」。
勢いが強いほど左右の足が届かなくなり、チャートに空白が残ります。
どの時間足でも、見方は変わりません。
3本並べて、1本目と3本目に重なりがあるかどうか——確かめるのはこれだけです。
慣れないうちは、過去のチャートで大きな陽線や大陰線を探し、その左右の2本を見比べてみてください。
空白は思ったよりあちこちにあります。
FVGが埋めに戻りやすい理由
FVGの解説では「価格はやがて空白を埋めに戻りやすい」とよく説明されます。
ふしぎな性質に聞こえますが、種明かしはシンプルです。
急な値動きの最中は、「その価格で買いたかった・売りたかった」
という注文が、約定できないまま置き去りになるとされています。
急騰なら「もっと安く買いたかった」、急落なら「もっと高く売りたかった」という注文です。
価格があとからその価格帯へ戻ると、残っていた注文が約定して、そこで反応が出やすい
——「埋めに戻る」と言われるのは、この仕組みで説明されます。
急行が通過した駅を、各駅停車が拾いに戻るイメージですね。
乗客(未約定の注文)が残っているかぎり、その駅には停まる理由があるわけです。
ちなみに、価格が戻ってヒゲなどでその隙間にタッチしたら、そのFVGは「埋められた(消化された)」と表現されることが多いです。
FVGは、SMCと呼ばれる考え方を構成する語彙のひとつです。
全体の地図はスマートマネーコンセプト(SMC)の全体像で整理しています。
FVGは埋めないこともある
ここで冒頭の悩みに戻ります。
「なぜ完全に埋めずに、中途半端なところで反発するのか」。
埋め残しに悩むのは、あなただけではありません。
空白は注文が「残りやすい場所」であって、予約席ではありません。
席を取っておいてくれる人は、相場のどこにもいません。
空白は値動きを約束する印ではなく、「反応が出やすいとされる候補地」
くらいの位置づけがちょうどよいのです。
埋める途中で新しい注文のほうが優勢になれば、半分あたりで反発するのも、埋めないまま進んでいくのも、仕組み上は自然なこと。
むしろ「必ず埋まる」と考えるほうが、仕組みから離れてしまいます。
なお、FVGとセットでよく語られる用語にオーダーブロックがあります。
隣り合う概念ですが、役割はちがいます。
この記事では「並べて学ばれることが多い」とだけ覚えておけば十分です。
