波動シグナル研究所です。

「ジューダススイングとリクイディティスイープは、どちらも安値を抜いて戻る動きに見えるのですが、何が違うのでしょうか」

「朝の動き出しで逆に振られることが多いと聞いたものの、どこを基準に見ればいいのかが分かりません」

ジューダススイングは、ICTやSMCの解説で、時間帯の始まりに出る値動きの型として紹介される言葉です。
この記事では、どんな値動きを指すのか、リクイディティスイープとの線の引き方、基準にする時刻と価格、そして扱うときに気をつけたい点を順番に整理します。

ジューダススイングとは

この記事でわかること。1 時間帯の始まりに本来の方向とは逆へ振れてから反転する値動き、2 リクイディティスイープに時間の条件を加えたもの、3 区切りの時刻と始値を基準に見て、逆へ進んだままの日もあると知っておく。
ジューダススイングは、時間帯の始まりに出る逆向きのひと振り

結論から言います。

ジューダススイングとは、1日や時間帯が始まった直後に、本来の方向とは逆へ価格が振れて直近の高値や安値を抜き、そこから反転していく値動きのことです。
英語で裏切りを連想させる名前のとおり、最初の動きにつられて入った人の逆を突くように見える、という意味合いで使われています。

サッカーでたとえると、ドリブルで右へ行くと見せて相手を一歩動かし、空いた左側へ抜けていくフェイントに近い動きです。
始まったばかりで参加者がまだ方向を探っている時間に、まず逆へ振れて注文を集め、そのあとで本来の方向へ進む流れとして説明されます。

リクイディティスイープとの違い

左はリクイディティスイープで、時間に関係なく直近の安値をヒゲで一瞬抜いて内側へ戻る動き。右はジューダススイングで、区切りの時刻の直後に同じように安値を抜いてから反転し、その日の本来の方向へ進む動き。
形は同じ。違いは「いつ起きたか」の条件があるかどうか

直近の高値や安値を一瞬抜いて内側へ戻る動きそのものは、リクイディティスイープと同じ形をしています。
スイープはいつ起きてもよい「場所」の言葉であるのに対して、ジューダススイングは、それが時間帯の始まりの直後に起きた場合だけを指す言葉です。

ジューダススイングは、スイープに「時間帯の始まり」という時間の条件を加えたもの、と線を引いておくと迷いにくくなります。
同じ形の動きでも、昼すぎの何でもない時間に出たものは、ジューダススイングとは呼ばずにスイープとして扱う、というふうに分けて記録します。

始値を基準に見る

区切りの時刻を縦線、その時刻の始値を横の点線で示し、始まった直後に価格が始値より下へ振れて直前の安値を抜き、そこから反転して始値を上回り、上へ進んでいく流れを、3つの番号つきで示した模式図。
区切りの時刻と始値を基準に、逆へのひと振りを見る

ジューダススイングを見るときは、まず区切りにする時刻を決めて、その時刻の始値に線を引いておきます。
上昇の例なら、始まった直後に始値より下へ振れて直前の安値を抜き、そこから反転して始値を上回り、上へ進んでいく並びになります。

どの時刻を区切りにするかは解説する人によって違うので、1日の始まりにするのか、特定の時間帯の始まりにするのかを、自分で1つに決めておくことが大切です。
区切りが毎回変わると始値の位置も変わり、同じチャートを見ても、ジューダススイングがあったかどうかの判断がぶれてしまいます。

ジューダススイングが前提にしている流動性や、損切りの注文がたまる場所といった考え方の全体像は、スマートマネーコンセプトの全体像をまとめた教科書で整理しています。

逆へ進んだままの日もある

区切りの時刻の直後に安値を抜いた2つの日を並べ、左は始値の上へ戻ってジューダススイングだったと後から分かる日、右は安値を抜いたまま下げ続け、ただの下落だった日を示した比較図。
安値を抜いた瞬間には、どちらになるかは分からない

ジューダススイングでいちばん気をつけたいのは、安値を抜いた瞬間には、それが逆向きのひと振りなのか、そのまま下げ続ける動きなのかを見分けられないことです。
始値の上へ戻った日は後からジューダススイングと呼べますが、抜いたまま下げ続けた日は、ただの下落だったことになります。

ですから、「区切りから何時間以内に、始値の上まで戻ったらジューダススイングと見なす」のように、条件を先に文章で決めておきましょう。
その条件のまま過去チャートで、戻った日と戻らなかった日の両方を数えていけば、この型がどのくらいの割合で当てはまるのかを自分の記録で確かめられます。

⚠️ 注意ジューダススイングは、時間帯の始まりの値動きを整理して読むための考え方であり、その日の方向を前もって言い当てるものではありません。逆へ振れたまま戻らない日も多くあるため、ほかの根拠と重ねて、研究・学習の材料として扱うのが落ち着いた向き合い方です。
📋 まとめジューダススイングは、時間帯が始まった直後に本来の方向とは逆へ振れて直近の高値や安値を抜き、そこから反転していく値動きです。形はリクイディティスイープと同じで、時間帯の始まりという条件が加わったものです。区切りの時刻と見なす条件を先に決め、戻らなかった日も含めて過去チャートで数えていきましょう。