波動シグナル研究所です。
「バックテストでは良い成績だったのに、実際に動かすと全然違う」
「フォワードテストって必要ですか?
バックテストだけではだめですか」
「フォワードテストは時間がかかると聞くと、つい飛ばしたくなる」
過去の値動きで確かめる検証はバックテスト、これからの値動きで確かめる検証はフォワードテストと呼ばれています。
飛ばしたくなるのは自然です。
2つの役割の違いがわかると、飛ばさないほうがいい理由も一緒に見えてきます。
バックテストとフォワードテスト
結論から言います。
2つは別々の道具ではなく、同じルールを「過去」と「これから」の順に通す、2段階の検証です。
バックテストは、決めたルールを過去の値動きに当てはめて、成績を数える検証です。
すでに終わった値動きを使うので、数年分でも短い時間で確かめられます。
フォワードテストは、同じルールをこれからの値動きに当てはめて、リアルタイムで記録していく検証です。
実際に発注するかどうかは問いません。
ルール通りに記録が残れば成り立ちます。
教習所を思い浮かべてください。
場内のコースで練習を重ねてから、路上に出て初見の道を走ります。
場内で回数を積み、路上で本当に走れるかを確かめる——順番には意味があります。
なお、過去チャートを進めてルールを当てはめ、数えて記録する手順そのものは、バックテストのやり方の記事が担当しています。
この記事は、そのあとの順番の話を受け持ちます。
2つのテストの違いを比べる
いちばん大きな違いは、答えを知っているかどうかです。
バックテストで使う値動きは、結果まで全部わかっています。
フォワードテストで使う値動きは、まだ誰も知りません。
バックテストの得意は速さです。
数年分の値動きを短時間で確かめられて、気になったら何度でもやり直せます。
フォワードテストはその逆で、1週間ぶんの検証には1週間かかります。
早送りはできず、同じ期間を試せるのは一度きりです。
その代わり、バックテストにはどうしてもわからないことを教えてくれます。
答えを知らない値動きの中でも、ルールの形が保てるのか。
これは、前を向いて確かめるしかありません。
時間がかかるのは欠点というより、本当に「これから」を使っていることの裏返しです。
合わせすぎは前向きで剥がれる
バックテストの成績が良いとき、その良さには2つの可能性が混ざっています。
ルールに力があったのか、それとも過去の値動きに合わせ込んだだけなのか。
過去に合わせすぎた状態はカーブフィッティングと呼ばれていて、なぜそうなるのかという仕組みは、カーブフィッティングの記事が担当しています。
フォワードテストは、この2つをより分けるふるいになります。
合わせ込んだだけのルールは、答えのない値動きに入ったとたん、成績が剥がれていくからです。
路上に出たとたん運転がぎこちなくなるなら、場内のコースを暗記していただけかもしれません。
初見の道でも同じ運転ができて、はじめて練習は実力だったとわかります。
剥がれたとしても、失敗ではありません。
運用のお金を使う前に「合わせすぎだった」
と教えてもらえたのですから、2段階にしておく意味は、まさにここにあります。
こうした検証をどんな作法で扱うかという土台は、FX検証の作法と研究方針で整理しています。
2段階の順番で確かめる
手順は3つだけです。
①バックテストでルールを決め切る。
②フォワードテストでは、そのルールに一切触らずに当てる。
③崩れたら①に戻って作り直す。
要になるのは②です。
前向きの途中で条件を直したくなりますが、そこは踏みとどまります。
前向きの途中でルールを直した瞬間、その検証は「答えを見ながらの調整」に戻ってしまいます。
直したくなったら、いったん止めて①からやり直します。
遠回りに見えて、崩れ方まで記録に残るぶん、確かめられることはむしろ増えています。
どれくらいの期間やればいいかに、決まった正解はありません。
ただ、期間の長さを気にする前に、「触らずに通したか」を先に満たすのが順番です。
