波動シグナル研究所です。

「FXの勝率の平均はどのくらいなのか、自分の勝率がふつうなのか低いのかを知りたくて調べています」

「勝率60%と聞くと高く感じるのですが、それで本当に良い記録と言えるのでしょうか」

勝率は、トレードの記録の中でいちばん分かりやすく、人と比べたくなる数字です。
この記事では、勝ち組の割合の話ではなく、1回ごとのトレードの勝率について、平均を1つに決めにくい理由と、記録を読むときの見方を計算から整理します。

FXの勝率の平均は

この記事でわかること。1 勝率の平均は1つの数字に決められない、2 勝率は利確と損切りの幅の置き方で大きく動く、3 数えた回数が少ないと勝率は大きく揺れる。
勝率は、それだけでは比べられない数字

結論から言います。

FXの勝率の平均を、意味のある1つの数字として言い切ることはできません。
勝率は、利確と損切りの幅をどう置くかや、何回分を数えたかによって大きく動く数字なので、条件の違う人の勝率を集めて平均しても、自分の目安にはなりにくいからです。

たとえるなら、人によって問題の難しさも問題数も違うテストの点数を集めて、平均点を出すようなものです。
平均点そのものは計算できても、自分の点数がそれより高いか低いかで、実力を比べることはできません。

勝率は利確と損切りの幅で動く

値動きに上下の偏りがなく、コストも含めない単純な計算で、利確10pips・損切り30pipsなら勝率は約75%、利確20pips・損切り20pipsなら約50%、利確30pips・損切り10pipsなら約25%になることを、3本の棒で比べた計算例。
幅の置き方だけで、計算上の勝率は大きく変わる

値動きに上下の偏りがないと考えた単純な計算では、利確に先に届く確率は、およそ「損切り幅÷(利確幅+損切り幅)」で表せます。
利確10pips・損切り30pipsなら約75%、利確30pips・損切り10pipsなら約25%と、同じ値動きでも幅の置き方だけで勝率はこれだけ変わります。

利確を近くに置くほど勝率は上がり、遠くに置くほど勝率は下がる、というのが計算から言えることです。
ですから勝率が高い記録は、腕前が良いというより、利確を近く・損切りを遠くに置いた結果である場合も多く、勝率だけを並べて比べても意味がないのです。

回数が少ないと勝率は揺れる

本当の勝率が50%のときに、数えた回数ごとに記録上の勝率がおよそどの範囲に散らばるかを横棒で示した計算例。10回ならおよそ20〜80%、100回ならおよそ40〜60%、400回ならおよそ45〜55%と、回数が増えるほど範囲が狭くなる。
本当の勝率が50%でも、10回だけなら記録はこれだけ散らばる

もう1つ気をつけたいのは、数えた回数が少ないと、勝率の数字そのものが大きく揺れることです。
本当の勝率が50%の場合でも、10回だけ数えた記録では、計算上3回に1回ほどの割合で、30%以下か70%以上という数字が出てきます。

100回まで数えると、記録の多くはおよそ40〜60%の範囲におさまり、400回ならおよそ45〜55%まで狭まります。
数回から十数回の記録で「勝率が上がった」「下がった」と感じる変化の多くは、この揺れの範囲に入っていると考えておくと落ち着いて読めます。

検証の記録を、どんな数字と条件をそろえて読むのかという当研究所の考え方は、研究レポートの検証方針にまとめています。

勝率は3つをセットで読む

勝率だけを書いた記録と、勝率に平均の利益と平均の損失、トレードの回数を添えた記録を左右で比べ、勝率は損益の幅と回数がそろってはじめて読める数字であることを示した図。
勝率は、損益の幅と回数を添えてはじめて読める

ここまでの計算から、勝率は平均の利益と平均の損失、そしてトレードの回数とセットにして、はじめて読める数字だと分かります。
たとえば勝率60%でも、平均の利益が10pipsで平均の損失が25pipsなら、計算すると1回あたり平均4pipsずつ減っていく記録になります。

人の勝率や世の中の平均と比べる前に、まずは自分の記録をこの3つで書き出してみてください。
そのうえで回数を重ねていけば、勝率の数字が揺れているだけなのか、それとも記録の中身が変わってきたのかを、自分の手で見分けられるようになります。

⚠️ 注意本記事の計算は、値動きに上下の偏りがなく、スプレッドなどのコストを含めないという単純な前提によるもので、実際の取引の勝率を示すものではありません。特定の勝率や取引の仕方をすすめるものではなく、記録を読むための研究・学習の材料として扱ってください。
📋 まとめFXの勝率の平均は、利確と損切りの幅の置き方や数えた回数によって大きく動くため、1つの数字として言い切ることはできません。利確を近くに置くほど計算上の勝率は上がり、回数が少ないと数字は大きく揺れます。勝率は、平均の利益と損失、回数とセットで自分の記録から読んでいきましょう。